Tuple(T1, T2, ...)
要素のタプルで、それぞれが個別の型を持ちます。タプルは少なくとも1つの要素を含む必要があります。
タプルは一時的なカラムのグループ化に使用されます。カラムはクエリでIN式が使用される場合や、ラムダ関数の特定の形式パラメータを指定するためにグループ化できます。詳細については、IN 演算子および高階関数のセクションを参照してください。
タプルはクエリの結果として得られることがあります。この場合、JSON以外のテキスト形式では、値が括弧内でカンマ区切りされます。JSON形式では、タプルは配列(角括弧)の形で出力されます。
タプルの作成
タプルを作成するためには関数を使用できます。
tuple(T1, T2, ...)
タプル作成の例:
SELECT tuple(1, 'a') AS x, toTypeName(x)
┌─x───────┬─toTypeName(tuple(1, 'a'))─┐
│ (1,'a') │ Tuple(UInt8, String) │
└─────────┴───────────────────────────┘
タプルは単一の要素を含むことができます
例:
SELECT tuple('a') AS x;
┌─x─────┐
│ ('a') │
└───────┘
tuple()
関数を呼び出さずに複数の要素のタプルを作成するために、構文 (tuple_element1, tuple_element2)
を使用することができます。
例:
SELECT (1, 'a') AS x, (today(), rand(), 'someString') AS y, ('a') AS not_a_tuple;
┌─x───────┬─y──────────────────────────────────────┬─not_a_tuple─┐
│ (1,'a') │ ('2022-09-21',2006973416,'someString') │ a │
└─────────┴────────────────────────────────────────┴─────────────┘
データ型の検出
タプルをオンザフライで作成する場合、ClickHouseはタプルの引数の型を、与えられた引数の値を保持できる最小の型として判断します。値がNULLの場合、判断される型はNullableです。
自動データ型検出の例:
SELECT tuple(1, NULL) AS x, toTypeName(x)
┌─x─────────┬─toTypeName(tuple(1, NULL))──────┐
│ (1, NULL) │ Tuple(UInt8, Nullable(Nothing)) │
└───────────┴─────────────────────────────────┘
タプル要素への参照
タプル要素は名前またはインデックスで参照できます:
CREATE TABLE named_tuples (`a` Tuple(s String, i Int64)) ENGINE = Memory;
INSERT INTO named_tuples VALUES (('y', 10)), (('x',-10));
SELECT a.s FROM named_tuples; -- 名前で参照
SELECT a.2 FROM named_tuples; -- インデックスで参照
結果:
┌─a.s─┐
│ y │
│ x │
└─────┘
┌─tupleElement(a, 2)─┐
│ 10 │
│ -10 │
└────────────────────┘
タプルの比較演算
2つのタプルは、要素を左から右に順番に比較することで比較されます。最初のタプルの要素が2番目のタプルの対応する要素より大きい(小さい)場合、最初のタプルは2番目より大きい(小さい)とされます。そうでない場合(両方の要素が等しい場合)、次の要素が比較されます。
例:
SELECT (1, 'z') > (1, 'a') c1, (2022, 01, 02) > (2023, 04, 02) c2, (1,2,3) = (3,2,1) c3;
┌─c1─┬─c2─┬─c3─┐
│ 1 │ 0 │ 0 │
└────┴────┴────┘
実例:
CREATE TABLE test
(
`year` Int16,
`month` Int8,
`day` Int8
)
ENGINE = Memory AS
SELECT *
FROM values((2022, 12, 31), (2000, 1, 1));
SELECT * FROM test;
┌─year─┬─month─┬─day─┐
│ 2022 │ 12 │ 31 │
│ 2000 │ 1 │ 1 │
└──────┴───────┴─────┘
SELECT *
FROM test
WHERE (year, month, day) > (2010, 1, 1);
┌─year─┬─month─┬─day─┐
│ 2022 │ 12 │ 31 │
└──────┴───────┴─────┘
CREATE TABLE test
(
`key` Int64,
`duration` UInt32,
`value` Float64
)
ENGINE = Memory AS
SELECT *
FROM values((1, 42, 66.5), (1, 42, 70), (2, 1, 10), (2, 2, 0));
SELECT * FROM test;
┌─key─┬─duration─┬─value─┐
│ 1 │ 42 │ 66.5 │
│ 1 │ 42 │ 70 │
│ 2 │ 1 │ 10 │
│ 2 │ 2 │ 0 │
└─────┴──────────┴───────┘
-- 各キーに対して最大の継続時間を持つ値を見つけます。継続時間が等しい場合、最大の値を選択します。
SELECT
key,
max(duration),
argMax(value, (duration, value))
FROM test
GROUP BY key
ORDER BY key ASC;
┌─key─┬─max(duration)─┬─argMax(value, tuple(duration, value))─┐
│ 1 │ 42 │ 70 │
│ 2 │ 2 │ 0 │
└─────┴───────────────┴───────────────────────────────────────┘